新幹線に乗ろうとしたら、自由席がどの号車にあるのかわからなくて焦った——そんな経験はありませんか?実は新幹線の自由席は路線や列車の種類によって号車が異なり、なかには自由席そのものが存在しない列車もあるのです。間違えてホームの反対側に並んでしまうと、発車時間に間に合わなくなるリスクもあります。
✅ この記事でわかること
✓ 全路線・全列車の自由席号車一覧
✓ 自由席がない新幹線の種類と理由
✓ 自由席で確実に座るためのコツ
✓ 自由席と指定席の料金差と賢い使い分け
近年は自由席の削減が進んでおり、のぞみの自由席は2025年3月から3両→2両に減少しています。最新の自由席情報を押さえて、スムーズな新幹線旅を楽しみましょう。
新幹線の自由席はどこにある?路線・列車別の号車を完全ガイド

自由席の号車は列車の種類によって異なる
新幹線の自由席がどこにあるかは、路線と列車名によって異なります。東海道新幹線ののぞみ・ひかり・こだまではそれぞれ自由席の号車が違い、東北新幹線のはやぶさや北陸新幹線のかがやきに至っては自由席そのものが存在しません。「新幹線に乗ろうと思ったら、自由席がどこか分からなくて焦った」という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。実は新幹線の自由席は、かつてより大幅に減少する傾向にあり、2025年3月のダイヤ改正でのぞみ号の自由席が3両から2両に削減されるなど、年々変化しています。この記事では、日本全国の新幹線について、自由席が何号車にあるのかを路線別・列車別に徹底解説します。
この記事でわかること
✅ この記事でわかること
✓ 東海道・山陽・東北・上越・北陸・九州 全路線の自由席号車
✓ 全車指定席で自由席がない列車の一覧
✓ 自由席に確実に座るためのテクニック
✓ 自由席と指定席の料金差とお得な使い分け
✓ 自由席の歴史と今後の全車指定席化トレンド
まず確認すべきは「全車指定席」の列車
新幹線の自由席を探す前に、まず知っておくべきなのは「全車指定席」の列車が増えているという事実です。現在、自由席が一切設定されていない新幹線は以下の通りです。東北新幹線の「はやぶさ」「はやて」「こまち」、北陸新幹線の「かがやき」、山形新幹線の「つばさ」(2022年春から全車指定席化)、秋田新幹線の「こまち」です。これらの列車に自由席特急券で乗車することはできませんので、必ず事前に指定席を予約する必要があります。特に東北新幹線では、速達タイプの「はやぶさ」が全車指定席であるのに対し、各駅停車タイプの「やまびこ」や「なすの」には自由席があるという、列車名による違いがあるため注意が必要です。
自由席の号車は列車ごとに変わることも
もう一つ注意すべき点は、同じ列車名でも号車が異なる場合があるということです。特に東北新幹線の「やまびこ」は、列車によって自由席が1〜4号車の場合もあれば、5〜7号車まで自由席になる場合もあります。東海道新幹線の「こだま」も、曜日や列車番号によって自由席の号車が変わることがあります。乗車前にJR各社の公式サイトや駅の案内表示で確認することをおすすめします。ホームの乗車位置案内にも「自由席」「指定席」の表示がありますので、並ぶ前にしっかり確認しましょう。なお、2025年3月15日のダイヤ改正以降、のぞみ号の自由席は1・2号車の2両のみに変更されましたので、最新情報をチェックすることが重要です。
東海道新幹線の自由席|のぞみ・ひかり・こだまの号車はここ

のぞみの自由席は1・2号車の2両だけ
東海道新幹線で最も利用者が多い「のぞみ」号の自由席は、2025年3月15日のダイヤ改正以降、1号車と2号車の2両のみに設定されています。それ以前は1〜3号車の3両でしたが、3号車(85席)が指定席に転換され、自由席はさらに減少しました。16両編成のうち自由席はわずか2両であるため、指定席の割合は約9割に達しています。のぞみの自由席は座席数が限られるため、特に金曜夕方や日曜夕方の東京駅発着便では座れない可能性が高くなっています。なお、GW・お盆・年末年始の「特定繁忙期」には、のぞみは全車指定席で運行されるため、自由席は一切利用できません。この期間にのぞみに乗る場合は、必ず事前に指定席を予約する必要があります。
ひかりの自由席は1〜5号車の5両
東海道新幹線の「ひかり」号は、全列車共通で1〜5号車が自由席に設定されています。のぞみが2両しか自由席がないのに対し、ひかりは5両と2.5倍の自由席が確保されているため、のぞみで自由席に座れなかった方がひかりに乗り換えるケースも増えています。ひかりはのぞみに比べて停車駅が多いため所要時間はやや長くなりますが、東京〜新大阪間でもわずか約15〜30分の差です。自由席に確実に座りたい方にとっては、のぞみよりひかりを選ぶ方が賢い選択と言えるでしょう。特に繁忙期にのぞみが全車指定席になる場合、ひかりの自由席はそのまま利用可能ですので、繁忙期の移動手段としても重要な存在です。ただし、ひかりは1時間に1〜2本と本数が少ないため、時刻表の確認は欠かせません。
こだまの自由席は最大10両と圧倒的に多い
東海道新幹線の「こだま」号は、自由席が最も多い列車です。基本的に1〜6号車と13〜16号車の合計10両が自由席に設定されており、16両中10両と全体の6割以上が自由席という太っ腹な編成です。こだまは各駅停車タイプのため所要時間は長くなりますが、自由席に座れる確率は非常に高く、混雑する時期でもほぼ確実に座れると言っても過言ではありません。ただし、列車によっては13号車や14号車が指定席に変更される場合もあるため、ホームの案内表示で確認しましょう。こだまの自由席が多い理由は、各駅停車ゆえに利用者の入れ替わりが頻繁で、長距離を通しで乗る人が少ないためです。「ぷらっとこだま」などの格安きっぷと組み合わせれば、自由席の快適さと安さの両方を手に入れることができます。
| 列車名 | 自由席の号車 | 自由席の両数 | 編成両数 |
|---|---|---|---|
| のぞみ | 1〜2号車 | 2両 | 16両 |
| ひかり | 1〜5号車 | 5両 | 16両 |
| こだま | 1〜6・13〜16号車 | 最大10両 | 16両 |
東海道新幹線の自由席料金と指定席との差額
東海道新幹線の自由席と指定席の料金差は、通常期で530円です。繁忙期は指定席料金がさらに200円上乗せされるため、差額は730円に広がります。閑散期は指定席が200円安くなるため差額は330円に縮まります。東京〜新大阪間ののぞみ指定席が通常期で14,720円であるのに対し、自由席は14,190円です。この530円の差を「安い」と見るか「座れる保証がないリスク」と見るかは人それぞれですが、自由席が2両しかないのぞみの場合、繁忙期や混雑時間帯では座れずに立ちっぱなしになるリスクを考えると、530円で確実に座れる指定席の方がコストパフォーマンスが高いという見方もあります。一方、こだまのように自由席が豊富な列車なら、530円の節約は合理的な選択と言えます。
東北・上越・北陸新幹線の自由席|全車指定席の列車に要注意

東北新幹線のやまびこ・なすのは自由席あり
東北新幹線で自由席が設定されているのは、「やまびこ」と「なすの」の2種類です。やまびこは基本的に1〜4号車が自由席ですが、列車によっては5〜7号車まで自由席になる場合もあります。一方、なすのは1〜5号車が基本の自由席で、列車によってはグリーン車とグランクラスを除くほぼ全車両が自由席になることもあります。注意すべきは、東北新幹線の最速列車である「はやぶさ」と、秋田新幹線直通の「こまち」には自由席が一切ないという点です。「はやて」も全車指定席です。東京から仙台・盛岡方面へ急いで行きたい場合は、はやぶさの指定席を予約するのが基本となります。やまびこは仙台までの所要時間がはやぶさより約30〜50分長くなりますが、自由席に乗れるというメリットがあります。
上越新幹線のとき・たにがわの自由席
上越新幹線はE7系12両編成で運行されており、「とき」と「たにがわ」の2種類の列車があります。いずれも基本的に1〜5号車が自由席に設定されています。12両編成のうち5両が自由席であるため、自由席の割合は東海道新幹線ののぞみ(2/16両=12.5%)に比べて約42%と高く、比較的座りやすい環境です。たにがわは各駅停車タイプで主に東京〜越後湯沢間を走る列車ですが、一部の列車では6号車や7号車も自由席になることがあります。上越新幹線は東海道新幹線ほどの混雑にはならないため、平日の日中であれば自由席で座れないということはまずありません。ただし、スキーシーズンの金曜夜や土曜朝、日曜夕方は越後湯沢・ガーラ湯沢方面の利用者で混雑するため注意が必要です。
北陸新幹線のかがやきは全車指定席、はくたか・あさまに自由席あり
北陸新幹線で自由席があるのは「はくたか」と「あさま」の2種類で、いずれも1〜4号車が自由席です。E7系12両編成で運行されているため、12両中4両が自由席となります。一方、最速列車の「かがやき」は東北新幹線のはやぶさと同様に全車指定席です。東京から金沢・敦賀方面へ最短で行きたい場合はかがやきの指定席を予約する必要があります。はくたかは長野・上越妙高・糸魚川などにも停車するため、かがやきより所要時間は長くなりますが、自由席が利用可能です。北陸新幹線は2024年3月に金沢〜敦賀間が延伸開業したことで利用者が増加しており、延伸区間を含む列車では自由席の混雑が以前より目立つようになっています。
東北新幹線の「やまびこ」は、列車によって自由席の号車が大きく異なります。E5系10両単独の場合は1〜4号車、E5系+E6系の17両編成の場合は12〜17号車が自由席になることもあります。乗車前に駅の電光掲示板で編成両数と自由席号車を必ず確認しましょう。
山形新幹線つばさは2022年から全車指定席に
かつて自由席が設定されていた山形新幹線の「つばさ」は、2022年春のダイヤ改正で全車指定席に変更されました。この変更により、山形方面への新幹線利用は必ず事前に指定席を予約する必要があります。つばさが全車指定席化された背景には、福島駅でのやまびことの連結・切り離し作業中に、自由席を求める乗客が殺到してホームが危険な状態になることがあったという安全上の理由があります。また、つばさは7両編成と短く、自由席を設定すると混雑が集中しやすいという問題もありました。全車指定席化により、乗客は確実に座席を確保でき、ホームでの混乱も解消されました。なお、つばさの特定特急券(立席特急券に相当)を購入すれば、空いている座席に座ることも一応可能ですが、指定席を持つ乗客が来た場合は席を譲る必要があります。
山陽・九州新幹線の自由席|みずほ・さくら・つばめの号車

みずほ・さくらの自由席は1〜3号車の3両
山陽新幹線(新大阪〜博多間)と九州新幹線(博多〜鹿児島中央間)を直通する「みずほ」と「さくら」は、いずれもN700系8両編成で運行されており、自由席は1〜3号車の3両です。8両中3両が自由席のため、自由席の割合は約37.5%です。みずほは新大阪〜鹿児島中央間を最速で結ぶ列車で、さくらよりも停車駅が少なく所要時間も短いため、自由席の人気が高くなっています。特に新大阪発のみずほは朝夕の時間帯に混雑しやすく、自由席に座れないこともあります。さくらは停車駅が多い分、途中駅での乗降があるため、みずほに比べて自由席に座りやすい傾向があります。また、山陽新幹線区間のみを走る「ひかり」も一部運行されており、こちらは東海道新幹線と同様に16両編成で1〜5号車が自由席です。
九州新幹線つばめの自由席
九州新幹線の各駅停車タイプである「つばめ」は、800系6両編成またはN700系8両編成で運行されています。800系の場合は1〜3号車が自由席、N700系の場合も1〜3号車が自由席です。つばめは博多〜鹿児島中央間の各駅に停車する列車で、比較的短距離の利用者が多いため、自由席の混雑は限定的です。特に熊本〜鹿児島中央間はつばめの利用者が少なく、自由席でゆったりと座れることがほとんどです。九州新幹線の特徴として、800系のデザインの美しさが挙げられます。水戸岡鋭治氏がデザインした車内は木をふんだんに使った和のテイストで、自由席であっても快適な旅を楽しめます。なお、つばめとさくらの自由席料金は同じですので、急いでいなければ各駅停車のつばめでのんびり旅を楽しむのもおすすめです。
山陽新幹線こだまの自由席は圧倒的に多い
山陽新幹線区間(新大阪〜博多間)を走る「こだま」は、東海道新幹線のこだまと同様に自由席が多く設定されています。N700系8両編成の場合、1〜3号車と5〜8号車の最大7両が自由席となり、8両中7両が自由席という極めて高い割合です。16両編成で運行される場合は東海道新幹線と同じく1〜6号車と13〜16号車の最大10両が自由席です。山陽新幹線のこだまは1時間に1本程度の運行で利用者も限られるため、ほぼ確実に座れる上に、車内が空いていて快適に過ごせます。山陽新幹線のこだまは「こだま指定席往復きっぷ」や「バリ得こだま」などの格安きっぷが豊富に用意されており、自由席よりもさらに安い料金で指定席に乗れることもあります。
全路線の自由席号車を一覧にまとめると
| 路線 | 列車名 | 自由席の号車 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 東海道 | のぞみ | 1〜2号車 | 繁忙期は全車指定席 |
| ひかり | 1〜5号車 | 全列車共通 | |
| こだま | 1〜6・13〜16号車 | 一部変更あり | |
| 東北 | やまびこ | 1〜4号車 | 列車により5〜7号車も |
| なすの | 1〜5号車 | 列車によりさらに多い | |
| 上越 | とき | 1〜5号車 | E7系12両編成 |
| たにがわ | 1〜5号車 | 一部変更あり | |
| 北陸 | はくたか | 1〜4号車 | E7系12両編成 |
| あさま | 1〜4号車 | E7系12両編成 | |
| 山陽・九州 | みずほ・さくら | 1〜3号車 | N700系8両編成 |
| つばめ | 1〜3号車 | 800系6両/N700系8両 |
自由席に確実に座るためのテクニック
偶数号車の進行方向後ろ寄りドアが狙い目
新幹線の自由席に座るための最大のコツは、並ぶ場所の選び方にあります。多くの乗客はホームの階段やエスカレーターに近い場所に集中する傾向があるため、そこから離れた号車ほど空いています。具体的には、自由席のうち偶数号車の進行方向後ろ寄りのドアが最も空いているポイントです。理由は、降車する乗客は進行方向前側のドアから降りる傾向があり、後ろ寄りのドアには乗車待ちの列が短くなるためです。また、自由席の中でも一番端の号車(のぞみなら1号車、ひかりなら5号車)は階段から遠いため人が少なく、座れる確率が高くなります。ただし、1号車は先頭車両で座席数が65席と、2号車の100席より少ないため、一概に1号車が有利とは言えません。
始発駅から乗るのが最も確実
自由席に確実に座りたいなら、始発駅から乗車するのが最も確実な方法です。東海道新幹線なら東京駅、山陽新幹線なら新大阪駅や博多駅が始発となります。始発駅では全席が空いた状態で乗車できるため、出発の10〜15分前にホームに到着すれば、のぞみの自由席でもほぼ確実に座れます。ただし、品川駅始発ののぞみも一部あるため、品川駅を利用する方はこれを狙うのも手です。東北新幹線の場合、東京駅は始発駅ですので、やまびこ・なすのの自由席は比較的座りやすい環境です。逆に、途中駅(新横浜、名古屋、京都など)からの乗車は、すでに多くの座席が埋まっている可能性が高いため、自由席に座れないリスクが高まります。途中駅から乗る場合は、次の方法を活用しましょう。
狙い目の時間帯は早朝と20時以降
自由席の混雑度は時間帯によって大きく異なります。最も座りやすいのは早朝の始発〜7時台の列車です。始発便はまだ観光客が動き出していないため、ビジネス利用者が中心で自由席に余裕があります。次に狙い目なのが20時以降の列車で、特に21時台以降は自由席にかなりの空席が出ます。逆に最も混雑するのは金曜日の夕方(15〜20時)と日曜日の夕方(15〜19時)です。これらの時間帯はビジネスパーソンの帰宅ラッシュや観光客のUターンと重なるため、のぞみの自由席はほぼ満席になります。平日の日中(10〜14時)も比較的空いている時間帯で、この時間に移動できる方は自由席で快適に過ごせるでしょう。
💡 自由席に座るための5つのポイント
1. 始発駅から乗車し、出発10〜15分前にホームへ
2. 偶数号車の進行方向後ろ寄りドアに並ぶ
3. のぞみよりひかり・こだまを選ぶ
4. 早朝か20時以降の列車を狙う
5. 繁忙期はのぞみを避け、ひかりの自由席を利用する
何分前に並べば座れるのか
自由席に座るために何分前から並ぶべきかは、路線・時間帯・時期によって異なります。平日の日中なら、出発5分前でも座れることがほとんどです。週末の午前中や金曜夕方の場合は、15〜20分前にはホームに到着して並んでおくのが安心です。GWやお盆前日のような超繁忙期に、のぞみの自由席に並ぶ場合は30分以上前から並ぶ覚悟が必要ですが、それでも座れない可能性があります。このような時期は素直に指定席を予約するか、ひかり・こだまの自由席を利用する方が賢明です。ちなみに、東北新幹線のやまびこや上越新幹線のときの場合は、東海道新幹線ほどの混雑にはならないため、週末でも10分前に並べばほぼ座れます。
自由席と指定席はどちらがお得?賢い使い分け方
通常期の料金差は530円〜数百円
新幹線の自由席と指定席の料金差は、路線や時期によって異なります。東海道・山陽新幹線では、通常期の差額は530円で、繁忙期(+200円)は730円、閑散期(-200円)は330円の差です。JR東日本の路線(東北・上越・北陸新幹線)では、距離や列車によって差額が異なりますが、おおむね530〜1,000円程度の差があります。この数百円の差で「確実に座れる安心感」が手に入ると考えれば、指定席は決して高くありません。特に長距離移動の場合、立ちっぱなしで2〜3時間過ごすことのストレスを考えると、指定席の方が圧倒的にコストパフォーマンスが良いと言えます。
自由席が有利なケースとは
一方で、自由席の方が有利なケースもあります。まず、乗車時間が不確定な場合です。指定席は特定の列車に紐づいているため、予定が変わった場合は変更手続きが必要です(エクスプレス予約なら無料変更可能)。自由席特急券は当日の全列車に有効なため、「次の電車でいいや」と気軽に乗り換えられる柔軟性があります。また、短距離区間での利用も自由席が有利です。東京〜小田原間(約35分)や新大阪〜京都間(約15分)のような短い区間では、座れなくても立っている時間が短いため、530円の節約の方が合理的です。さらに、こだまのように自由席が多い列車ではほぼ確実に座れるため、わざわざ指定席料金を払う必要はありません。
オンライン予約なら指定席の方が安いことも
意外と知られていないのが、オンライン予約サービスを使うと指定席の方が自由席より安くなるケースがあることです。たとえば、エクスプレス予約で東京〜新大阪間ののぞみ指定席を予約すると約13,620円で、自由席の正規料金14,190円よりも570円も安くなります。つまり、エクスプレス予約を使えば、自由席よりも安い料金で確実に座れる指定席に乗れるという、一石二鳥の状況です。えきねっとの「トクだ値」も同様で、東北新幹線のやまびこ指定席が自由席よりも安くなることがあります。「自由席が安い」というのは正規料金での比較の話であり、オンライン予約を活用すれば指定席の方がお得というのが現代の新幹線の常識です。
⭐ 重要ポイント
エクスプレス予約(東京〜新大阪 のぞみ指定席):約13,620円
正規料金の自由席:14,190円
→ 指定席の方が570円安い!しかも座席確保済みで安心
結論:短距離は自由席、長距離はオンライン予約の指定席
自由席と指定席の使い分けをまとめると、短距離(1時間未満)の移動で乗車時間が不確定な場合は自由席がおすすめです。座れなくても立っている時間が短く、時間の柔軟性を確保できます。一方、長距離(1時間以上)の移動では、エクスプレス予約やえきねっとなどのオンライン予約を使って指定席を確保する方が、料金面でも快適さの面でもメリットが大きいです。特にのぞみの自由席が2両に減った現在、長距離利用で自由席に並ぶのは時間的にも体力的にも非効率です。「自由席=安い」という固定概念を捨て、オンライン予約の指定席を活用するのが、現代の賢い新幹線の乗り方と言えるでしょう。
新幹線の自由席の歴史|開業当初は全車指定席だった

1964年の開業時は全列車が全車指定席
意外に思われるかもしれませんが、1964年10月1日に開業した東海道新幹線には、実は自由席がありませんでした。「ひかり」も「こだま」も全車指定席で運行されており、乗車するには必ず事前に指定席を予約する必要がありました。当時の新幹線は「夢の超特急」と呼ばれ、在来線特急の概念をはるかに超えた存在でした。そのため、航空機のように全席予約制とするのが自然な発想だったのです。しかし、開業からわずか数ヶ月で問題が発生します。伊豆方面へのレジャー需要で「こだま」の東京〜熱海間が週末に混雑し、席が取れない利用者が続出したのです。指定席が満席でも乗りたいという需要に応えるため、JR(当時の国鉄)は画期的な対応を迫られることになりました。
1964年末の年末年始に試験的に自由席を導入
東海道新幹線で初めて自由席が設定されたのは、開業からわずか3ヶ月後の1964年12月26日〜1965年1月15日の年末年始期間でした。「こだま」の1〜6号車(2等車)を自由席として開放し、予約なしでも乗車できるようにしたのです。この時は割引なしの指定席と同額での設定でした。続いて1965年3月20日〜4月11日の春休み期間にも試験実施され、この時は指定席料金から100円引きという料金設定がなされました。この試験運用が好評だったため、1965年11月1日から「こだま」に恒常的な自由席が設定されることになります。つまり、新幹線の自由席は「開業当初から存在した当たり前のもの」ではなく、利用者の需要に応える形で後から追加された制度だったのです。
1972年にひかりにも自由席が登場
1972年3月15日、山陽新幹線の岡山延伸開業に伴うダイヤ改正で、大きな変化がありました。それまで「ひかり」と「こだま」で異なっていた特急料金が統一され、「ひかり」にも1〜4号車に自由席が設定されたのです。これにより、最速列車の「ひかり」にも予約なしで乗車できるようになり、新幹線の利用がさらに手軽になりました。「ひかり」の自由席設定は、当時の国鉄にとって大きな決断でした。速達列車に自由席を設けると混雑の集中が懸念されましたが、利用者の利便性を優先した形です。以降、新幹線は「指定席と自由席が共存する」スタイルが定着し、約50年間にわたってこの形態が続いてきました。しかし、近年の全車指定席化の流れは、ある意味で1964年の開業時への「原点回帰」とも言えるのです。
のぞみは登場時に全車指定席、2003年に自由席追加
1992年3月14日に登場した「のぞみ」号は、当初全車指定席で運行されていました。のぞみは東京〜新大阪間を最速2時間30分で結ぶ最速列車として、ひかりよりも高い特急料金が設定されました。しかし、2003年の品川駅開業に合わせてのぞみの大増発が行われた際、全列車を指定席で運行するのは現実的でないと判断され、2003年10月1日から1〜3号車に自由席が設定されました。同時にのぞみの特急料金もひかりと同額に引き下げられ、のぞみは「特別な列車」から「日常の足」へと変貌を遂げました。しかし、2023年から繁忙期の全車指定席化が始まり、2025年には自由席が2両に削減と、再び指定席中心の運行に戻りつつあります。のぞみの自由席は、約20年間の「期間限定」だった可能性もあるのです。
自由席はなくなる?新幹線の全車指定席化トレンド
のぞみの自由席削減は段階的に進んでいる
新幹線の自由席は、近年明確な削減傾向にあります。最も象徴的なのは「のぞみ」の変化です。2023年にGW・お盆・年末年始の繁忙期に全車指定席での運行が始まり、2025年3月のダイヤ改正で通常時の自由席が3両から2両に削減されました。JR東海の丹羽俊介社長は、自由席の削減について「指定席の割合を高めることで、お客様により快適にご利用いただける」と説明しています。この動きは今後もさらに加速する可能性があり、鉄道業界では「のぞみの通年全車指定席化は時間の問題」という見方が大勢を占めています。繁忙期の全車指定席化で混乱がほぼ発生しなかったことも、JR東海の背中を押す材料になっているとされています。
全車指定席化はJR東日本が先行している
実は新幹線の全車指定席化で先行しているのはJR東日本です。東北新幹線の「はやぶさ」「はやて」「こまち」、北陸新幹線の「かがやき」は以前から全車指定席で運行されています。さらに山形新幹線の「つばさ」は2022年春から全車指定席に変更されました。在来線特急でも、2024年3月のダイヤ改正で房総方面の「しおさい」「わかしお」「さざなみ」や「成田エクスプレス」が全車指定席化されるなど、JR東日本管内では自由席の廃止が急速に進んでいます。JR東日本がこの路線を取る背景には、えきねっとなどのオンライン予約サービスの普及があります。事前予約が容易になったことで、自由席の「予約なしで乗れる」というメリットが薄れ、むしろ全車指定席の方が乗客にとってもメリットが大きいという判断です。
全車指定席化のメリットとデメリット
✅ メリット
・確実に座れる安心感
・ホームでの列の混雑解消
・車内の混雑緩和と快適性向上
・乗車率の平準化(収益安定)
・デッキに立つ乗客の減少
⚠️ デメリット
・予約なしで乗れる気軽さの喪失
・予定変更時の手間が増える
・デジタル弱者への配慮が必要
・繁忙期に指定席が取れない問題
・料金が実質的に値上げになる
全車指定席化は利用者にとってメリットとデメリットの両方がありますが、JR各社は「座れない不安」を解消することが最大のメリットと位置づけています。特にのぞみの繁忙期全車指定席化では、自由席に長時間並んでいた乗客のストレスが解消され、利用者からの評価は概ね好意的だったと報告されています。一方で、急な出張や予定変更が多いビジネスパーソンにとっては、自由席の柔軟性が失われることへの懸念もあります。
将来的にはすべての新幹線が全車指定席に?
現在の傾向を見ると、将来的にはすべての新幹線が全車指定席になる可能性は十分にあります。すでにJR東日本の速達型列車はほぼすべて全車指定席になっており、JR東海ものぞみの自由席を段階的に削減しています。「ひかり」「こだま」や「やまびこ」「なすの」「とき」「たにがわ」などの各駅停車タイプの列車にはまだ自由席が残っていますが、これらもいずれ全車指定席になる日が来るかもしれません。ただし、短距離利用が多い「こだま」や「なすの」「たにがわ」は、自由席のニーズが強く残っているため、完全な廃止にはまだ時間がかかると見られています。いずれにせよ、新幹線を利用する際は「自由席があるかどうか」を事前に確認する習慣をつけておくことが、これからの時代には重要になってくるでしょう。
自由席にまつわるよくある疑問と注意点
自由席特急券で指定席車両に座ってもいい?
繁忙期にのぞみの自由席がない場合の対処法
GW・お盆・年末年始の繁忙期には、のぞみ号が全車指定席で運行されるため、自由席特急券ではのぞみに乗車できません。この場合の対処法は主に3つあります。第一に、「ひかり」の自由席を利用する方法です。ひかりは繁忙期でも1〜5号車に自由席が設定されており、のぞみの全車指定席化によって「ひかりの自由席に流れる」利用者が増えていますが、5両分の自由席があるため比較的座りやすいです。第二に、「こだま」の自由席を利用する方法で、こだまは最大10両が自由席のため混雑期でもほぼ確実に座れます。第三に、指定席を早めに予約する方法で、乗車日の1ヶ月前(10時発売開始)に予約すればのぞみの指定席も確保可能です。繁忙期の移動は早めの計画が鍵となります。
新幹線の自由席に立ち乗りは何人まで?
新幹線の自由席が満席の場合、デッキや通路に立って乗車することは認められています。「立ち乗り」に人数制限はありませんが、安全上の理由から極端な混雑時には乗車をお断りされる場合もあります。繁忙期のピーク時には、自由席車両のデッキだけでなく通路にも立ち客が溢れることがあり、東京〜新大阪間の約2時間30分を立ちっぱなしで過ごすことになります。この状況を避けるためには、前述のテクニック(偶数号車の後方ドアに並ぶ、始発駅から乗るなど)を活用するか、素直に指定席を予約することをおすすめします。なお、立ち乗りの場合でもトイレは利用可能です。デッキに立つ場合は、2号車と3号車の間や奇数号車のトイレ付近はスペースが広く、比較的楽に過ごせるポイントです。
子連れや荷物が多い場合の自由席のコツ
小さなお子さん連れの方や大きな荷物を持っている方が自由席を利用する場合、いくつかの追加のコツがあります。まず、子連れの場合は最後部座席を狙うのがおすすめです。最後部座席の後ろにはわずかですがスペースがあり、ベビーカーや荷物を置くことができます。東海道新幹線では特大荷物スペースつき座席(各車両の最後部)が設定されていますが、これは指定席のサービスです。自由席の場合、特大荷物の事前予約は不要ですが、荷物は足元や膝の上に置くのが基本です。また、東海道新幹線ののぞみには11号車にお子さま連れ専用車両(ファミリー車両)が設定される列車がありますが、これは指定席ですので自由席特急券では利用できません。子連れで自由席を利用する場合は、比較的空いている時間帯を選ぶことが快適な移動の鍵となります。
まとめ
📌 新幹線の自由席 ポイント総まとめ
✓ のぞみの自由席は1・2号車の2両のみ(2025年3月改正)
✓ ひかりは1〜5号車、こだまは最大10両が自由席
✓ はやぶさ・こまち・かがやき・つばさは全車指定席(自由席なし)
✓ 座るコツは偶数号車の後方ドアに並ぶこと
✓ 早朝と20時以降の列車が空いている狙い目
✓ エクスプレス予約なら指定席が自由席より安いことも
✓ 繁忙期ののぞみは全車指定席、ひかりの自由席が代替手段
新幹線の自由席がどこにあるかは、路線と列車名によって大きく異なります。特に近年は自由席の削減・廃止が急速に進んでおり、かつては当たり前だった「自由席で気軽に新幹線に乗る」というスタイルが変わりつつあります。
知っておいていただきたいのは、1964年の東海道新幹線開業時には自由席が存在しなかったという歴史的事実です。自由席は利用者の需要に応えて後から追加された制度であり、現在の全車指定席化の流れは、ある意味で「原点回帰」とも言えます。
自由席を利用する際は、この記事で紹介した路線別・列車別の号車情報と、座るためのテクニックをぜひ活用してください。そして、オンライン予約を使えば指定席の方が安くなるケースも多いことをお忘れなく。新幹線の乗り方は時代とともに変わっていきますが、事前の情報収集が快適な旅の第一歩であることは変わりません。

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