東海道新幹線にはどんな駅があるのでしょうか?東京から新大阪まで全17駅を結ぶ東海道新幹線は、年間約1億7,000万人が利用する日本で最も利用者の多い高速鉄道路線です。しかし、のぞみが17駅中わずか6駅にしか停車しないことをご存じでしょうか?ひかりやこだまでは停車パターンが大きく異なり、列車の選び方ひとつで旅の効率が変わってきます。
✅ この記事でわかること
✓ 東海道新幹線の全17駅一覧と各駅の特徴
✓ のぞみ・ひかり・こだまの停車パターンの違い
✓ 各駅周辺の観光スポットと乗り換え情報
✓ 東海道新幹線の歴史・料金・トリビア
実は東海道新幹線の「実キロ」と「営業キロ」には約37kmもの差があったり、新横浜駅が開業当初は周囲に何もない田園地帯だったりと、知られざるエピソードも満載です。この記事では、全17駅の基本情報から列車ごとの停車パターン、トリビアまで徹底解説します。
東海道新幹線の停車駅は全部で17駅|路線の基本を押さえよう

東京から新大阪まで515.4kmを結ぶ日本の大動脈
東海道新幹線は、東京駅から新大阪駅までの全長515.4kmを結ぶ日本最大の高速鉄道路線です。年間の輸送人員は約1億7,000万人にのぼり、世界でも最も利用者の多い高速鉄道の一つとして知られています。運行を担うのはJR東海(東海旅客鉄道)で、1日あたり約370本以上の列車が走る過密ダイヤを正確に維持していることは、海外からも驚嘆の目で見られるほどです。路線は太平洋側の東海道ルートに沿って敷設されており、関東・東海・関西の3大経済圏を直結しているため、ビジネス利用と観光利用の両方で圧倒的な需要を誇ります。実は東海道新幹線には「実キロ」と「営業キロ」という2種類の距離表記があり、実際の線路の長さは515.4kmですが、運賃計算に使われる営業キロは552.6kmと約37km長く設定されています。これは東海道新幹線が東海道本線の「線増」として建設された経緯から、在来線の距離に合わせた運賃体系が採用されているためです。
全17駅の一覧と東京駅からの距離
| 駅番号 | 駅名 | 東京からの距離 | 所在地 |
|---|---|---|---|
| 1 | 東京 | 0.0km | 東京都千代田区 |
| 2 | 品川 | 6.8km | 東京都港区 |
| 3 | 新横浜 | 25.5km | 神奈川県横浜市 |
| 4 | 小田原 | 83.9km | 神奈川県小田原市 |
| 5 | 熱海 | 104.6km | 静岡県熱海市 |
| 6 | 三島 | 120.7km | 静岡県三島市 |
| 7 | 新富士 | 146.2km | 静岡県富士市 |
| 8 | 静岡 | 180.2km | 静岡県静岡市 |
| 9 | 掛川 | 229.3km | 静岡県掛川市 |
| 10 | 浜松 | 257.1km | 静岡県浜松市 |
| 11 | 豊橋 | 293.6km | 愛知県豊橋市 |
| 12 | 三河安城 | 336.3km | 愛知県安城市 |
| 13 | 名古屋 | 342.0km | 愛知県名古屋市 |
| 14 | 岐阜羽島 | 396.3km | 岐阜県羽島市 |
| 15 | 米原 | 445.9km | 滋賀県米原市 |
| 16 | 京都 | 476.3km | 京都府京都市 |
| 17 | 新大阪 | 515.4km | 大阪府大阪市 |
このように、東海道新幹線は東京都・神奈川県・静岡県・愛知県・岐阜県・滋賀県・京都府・大阪府の1都2府5県にまたがっています。特に静岡県内には6駅(熱海・三島・新富士・静岡・掛川・浜松)が設置されており、路線全体の距離の約3分の1を静岡県内が占めている点は意外と知られていません。のぞみが停車しない「こだま専用駅」も多い地域ですが、それだけ東西に長い県であることを物語っています。
開業は1964年(昭和39年)東京オリンピックの年
東海道新幹線が開業したのは1964年(昭和39年)10月1日で、東京オリンピックの開幕わずか9日前のことでした。当時の最高速度は時速210kmで、東京〜新大阪間を4時間で結びました。それまで在来線の特急「こだま」で6時間30分かかっていた行程が大幅に短縮され、日本の高度経済成長を象徴する一大プロジェクトとして世界中に衝撃を与えました。「夢の超特急」と呼ばれた初代0系車両の丸みを帯びたデザインは、今でも多くのファンに愛されています。開業当初の停車駅は現在より少なく、品川駅・新富士駅・掛川駅・三河安城駅は後から追加された駅です。国鉄総裁の十河信二が世界銀行からの融資を取り付けてまで推し進めた壮大な計画は、半世紀以上を経た現在も日本の交通インフラの根幹を担い続けています。
後から追加された3つの駅の事情
1988年(昭和63年)3月13日、東海道新幹線に一度に3つの新駅が開業しました。新富士駅・掛川駅・三河安城駅の3駅で、いずれも「こだま」のみが停車する駅として誕生しています。これらの駅が設置された背景には、地元自治体の強い請願運動がありました。特に掛川駅は、当時の掛川市長・榛村純一氏が「新幹線新駅設置運動」を市民運動として展開し、建設費の約半額にあたる約60億円を地元負担で調達したことで知られています。一方、新富士駅は東海道本線の富士駅からバスで約7分の距離にあり、東海道新幹線で唯一、他の鉄道路線と接続しない駅という特徴を持っています。そしてもう一つ後から加わった駅が品川駅で、こちらは2003年(平成15年)10月1日に開業しました。品川駅の設置目的は東京駅の折り返し容量の限界を解消することで、品川駅折り返し列車の設定により1時間あたり最大4本の増発が可能になったのです。
1都2府5県をまたぐ路線の地理的特徴
東海道新幹線のルートをたどると、日本の地理や地形の多様さを実感することができます。東京から品川・新横浜までは平坦な都市部を走り、小田原付近からは箱根山系の東麓を通過します。熱海付近では日本坂トンネルをはじめとする長大トンネルが連続し、車窓からは相模湾や駿河湾の景色が楽しめます。特に三島〜新富士間の進行方向右側(東京発基準でE席側)からは、天候が良ければ雄大な富士山を間近に望むことができ、外国人観光客にも大人気の車窓スポットです。静岡県を横断した後、浜名湖の北岸をかすめるように走り、豊橋・名古屋へ。名古屋から先は関ヶ原付近を通過しますが、冬場はこの区間で積雪による遅延が発生することがあり、東海道新幹線唯一の「雪の弱点」として知られています。京都盆地を抜けると間もなく終点の新大阪駅で、ここから先は山陽新幹線に接続して博多方面へと続きます。
東海道新幹線は開業以来、乗客の死亡事故がゼロという驚異的な安全記録を維持しています。累計輸送人員は70億人を超えており、これほどの規模で死亡事故ゼロを続ける交通機関は世界でも類を見ません。この記録は日本の鉄道技術の誇りとして、海外でも高く評価されています。
のぞみ・ひかり・こだまの停車駅パターンを徹底比較

最速「のぞみ」が停まるのは6駅だけ
東海道新幹線で最も速い列車種別が「のぞみ」です。のぞみの停車駅は、東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪のわずか6駅のみ。17駅中11駅を通過するため、東京〜新大阪間を最速2時間21分で結びます。のぞみが誕生したのは1992年(平成4年)3月14日のダイヤ改正で、当時新しく投入された300系車両が最高速度270km/hで運転を開始しました。「のぞみ」という名前は一般公募で選ばれたもので、「望み」「希望」を意味し、日本のさらなる発展への願いが込められています。登場当初、のぞみは新横浜を通過していましたが、2008年(平成20年)3月15日のダイヤ改正で品川・新横浜が全列車停車駅に昇格し、現在の6駅体制が確立しました。ビジネス利用が圧倒的に多く、東京〜名古屋間を約1時間40分、東京〜新大阪間を約2時間半で移動できるため、日帰り出張も十分に可能です。
「ひかり」は停車パターンが複数ある
「ひかり」は東海道新幹線の開業当初から走り続ける伝統ある列車種別です。のぞみの6駅に加えて、いくつかの中間駅にも停車するのが特徴ですが、実はひかりには複数の停車パターンが存在します。代表的なパターンとして、静岡・浜松に停車する「静岡ひかり」と、小田原・豊橋に停車する「豊橋ひかり」があります。このほかにも、米原に停車して北陸方面への乗り換えに対応するひかりや、熱海・三島に停車するひかりもあり、時刻表を見るとひかりごとに停車駅が異なることに驚く方も多いでしょう。東京〜新大阪間の所要時間は停車パターンによって約2時間50分〜3時間10分と幅があります。のぞみより所要時間は長いものの、のぞみが通過する駅の利用者にとっては貴重な速達列車です。1日あたりの運行本数はのぞみより少なく、毎時2本程度が基本ダイヤとなっています。
全駅に停まる「こだま」の隠れた魅力
東海道新幹線の全17駅に停車するのが「こだま」です。東京〜新大阪間の所要時間は約4時間で、のぞみの約2倍かかるため「遅い」というイメージを持たれがちですが、実はこだまには独自の魅力があります。まず、各駅で「のぞみ」や「ひかり」の通過待ちのために数分間停車することが多く、この停車時間を利用してホームに降りて駅弁や飲み物を購入できるのが大きなメリットです。また、自由席が多く設定されているため座席確保がしやすく、繁忙期でも比較的ゆったり過ごせます。さらに「ぷらっとこだま」などの割引きっぷを使えば、のぞみの正規料金と比べて数千円安く乗車できるため、時間に余裕のある旅行者に根強い人気があります。各駅停車ならではの車窓をじっくり楽しめるのも、鉄道ファンにとってはこだまの大きな魅力と言えるでしょう。
3種別の停車駅を一覧で比較
| 駅名 | のぞみ | ひかり | こだま |
|---|---|---|---|
| 東京 | ●全停車 | ●全停車 | ●全停車 |
| 品川 | ●全停車 | ●全停車 | ●全停車 |
| 新横浜 | ●全停車 | ●全停車 | ●全停車 |
| 小田原 | ×通過 | △一部停車 | ●全停車 |
| 熱海 | ×通過 | △一部停車 | ●全停車 |
| 三島 | ×通過 | △一部停車 | ●全停車 |
| 新富士 | ×通過 | ×通過 | ●全停車 |
| 静岡 | ×通過 | △一部停車 | ●全停車 |
| 掛川 | ×通過 | ×通過 | ●全停車 |
| 浜松 | ×通過 | △一部停車 | ●全停車 |
| 豊橋 | ×通過 | △一部停車 | ●全停車 |
| 三河安城 | ×通過 | ×通過 | ●全停車 |
| 名古屋 | ●全停車 | ●全停車 | ●全停車 |
| 岐阜羽島 | ×通過 | △一部停車 | ●全停車 |
| 米原 | ×通過 | △一部停車 | ●全停車 |
| 京都 | ●全停車 | ●全停車 | ●全停車 |
| 新大阪 | ●全停車 | ●全停車 | ●全停車 |
この表を見ると、のぞみが通過する11駅のうち、ひかりも通過する「こだま専用駅」は新富士・掛川・三河安城の3駅のみであることがわかります。それ以外の中間駅には、時間帯によってひかりが停車するため、のぞみ停車駅からの乗り換えなしでアクセスできる場合もあります。
1時間最大12本の「のぞみ」を支えるダイヤの秘密
2020年(令和2年)3月14日のダイヤ改正で、のぞみは1時間あたり最大12本の運転が可能になりました。これは約5分に1本の間隔でのぞみが発車する計算で、まるで地下鉄のような高頻度運転です。ただし、実は毎日12本が走っているわけではありません。定期列車として毎日運行されるのぞみは1時間あたり4本程度で、残りは需要に応じて設定される臨時列車です。年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの繁忙期には最大12本体制が組まれますが、平日の閑散時間帯は5〜6本程度の運行にとどまります。この「柔軟ダイヤ」がJR東海の収益力の源泉でもあり、需要に合わせて列車を増減させることで、効率的な運営を実現しています。2025年3月のダイヤ改正では、東京6時台発ののぞみが増発されるなど、早朝帯の利便性向上が図られました。
東京・品川・新横浜|首都圏3駅の特徴と使い分け

東京駅はのぞみ始発駅で座席確保に有利
東海道新幹線の起点である東京駅は、14番線から19番線までの6つのホームを持つ巨大なターミナルです。のぞみ・ひかり・こだまのすべてが始発駅となるため、自由席利用でも並べば確実に座れるのが最大のメリットです。丸の内口側はJR東日本の在来線や東京メトロ丸ノ内線、八重洲口側は地下鉄各線やバスターミナルに接続しており、アクセスの選択肢は豊富です。駅構内には「東京駅一番街」「グランスタ」といった商業施設が充実しており、出発前のお買い物や食事にも困りません。特に「駅弁屋 祭」では全国各地の駅弁を100種類以上取り揃えており、旅の始まりを盛り上げてくれます。なお、東海道新幹線のホームは八重洲南口寄りに位置しているため、丸の内口から向かう場合は構内を横断する時間も考慮して、余裕を持って到着するのがおすすめです。
品川駅は2003年に誕生した「第2の東京駅」
品川駅は2003年10月1日に東海道新幹線の駅として開業し、東海道新幹線の「第2の開業」と呼ばれるほど画期的な出来事でした。品川駅の開業目的は、東京駅の折り返し能力の限界を補い、1時間あたり最大4本の増発を可能にすることにありました。JR山手線・京浜東北線・東海道本線・横須賀線・京急線が乗り入れており、特に羽田空港へは京急線で最速約11分というアクセスの良さが魅力です。東京駅と比べて混雑が緩やかで、新幹線ホームもコンパクトにまとまっているため、乗り換えがスムーズにできます。品川駅周辺は再開発が著しく進んでおり、高輪ゲートウェイ駅の開業とともにエリア全体の価値が向上しています。「のぞみ」の全列車が停車するようになったのは2008年3月15日からで、現在は東京駅に匹敵する重要な拠点として機能しています。
新横浜駅は2008年から全列車が停車する拠点駅
新横浜駅は、神奈川県横浜市港北区に位置する東海道新幹線の3番目の駅です。1964年の開業当初は周囲に田んぼが広がるのどかな場所でしたが、その後半世紀をかけて大きく発展しました。現在は日産スタジアム(横浜国際総合競技場)や横浜アリーナが近く、スポーツやコンサートの際には大勢の利用者で賑わいます。駅の歴史を振り返ると、開業当初のひかりはほとんど通過しており、「残念な駅」と揶揄されることもありました。しかし利用者の増加とともに停車本数が段階的に増え、2008年3月15日のダイヤ改正でついに全列車停車が実現しました。2023年3月には相鉄・東急新横浜線が開業し、東急東横線や相鉄線との直通運転がスタート。渋谷方面や湘南方面からの新幹線アクセスが飛躍的に向上し、「神奈川県のハブ駅」としての地位を確立しています。
首都圏3駅の乗り換え路線を比較する
🚉 東京駅
JR在来線各線(山手線・中央線・京葉線など)、東京メトロ丸ノ内線、大手町駅経由で東西線・千代田線・半蔵門線・三田線にも接続。成田エクスプレスで成田空港へ約1時間。
🚉 品川駅
JR山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線、京急本線。京急で羽田空港まで最速約11分。リニア中央新幹線の始発駅にも予定されている。
🚉 新横浜駅
JR横浜線、横浜市営地下鉄ブルーライン、東急新横浜線、相鉄新横浜線。渋谷・目黒方面、海老名・湘南台方面へ乗り換えなしで移動可能。
このように、3駅それぞれに強みがあるため、出発地や目的地に応じて使い分けることで、移動時間を大幅に短縮できます。たとえば羽田空港から大阪方面へ向かう場合は品川駅が最も便利ですし、横浜方面の方は新横浜駅が圧倒的に有利です。
小田原から浜松まで|静岡県エリアの中間駅を深掘り

小田原駅は箱根観光の玄関口
小田原駅は神奈川県小田原市に位置し、箱根観光の拠点として重要な役割を担っています。東海道新幹線のほか、JR東海道本線、小田急線、箱根登山鉄道、伊豆箱根鉄道大雄山線が乗り入れるターミナル駅です。のぞみは通過しますが、一部のひかりが停車するため、東京から約35分で到着できます。駅周辺には小田原城があり、桜の季節には天守閣と桜のコラボレーションが楽しめます。小田原は古くから「東海道の宿場町」として栄え、かまぼこや干物などの名産品でも知られています。駅構内にはこれらの名物を販売する売店が充実しており、新幹線の待ち時間にお土産を調達するのにも便利です。また、小田原駅から箱根登山鉄道に乗り換えれば、箱根湯本まで約15分でアクセスできるため、温泉旅行の出発点としても最適な駅です。
熱海駅と三島駅は伊豆への2大玄関口
熱海駅と三島駅は、伊豆半島へのアクセス拠点として対になる存在です。熱海駅は東京から約45分の温泉リゾート地の玄関口で、駅前から伸びる商店街には干物屋や温泉まんじゅうの店が軒を連ね、降り立った瞬間から旅情を感じさせてくれます。伊東線に乗り換えれば伊東・伊豆高原方面へ、さらにその先の伊豆急行線で下田まで足を延ばすことも可能です。一方、三島駅は伊豆箱根鉄道駿豆線の起点で、修善寺方面への乗り換え駅として機能しています。三島駅の特筆すべき点は、駅のすぐ南に広がる三島大社や楽寿園など、駅周辺だけでも観光が楽しめることです。また、三島からバスで約50分の「三島スカイウォーク」は全長400mの日本最長の吊り橋として人気のスポットです。両駅ともひかりの一部が停車しますが、停車するひかりの本数は限られているため、時刻表の事前確認が欠かせません。
新富士駅は唯一「他路線と接続しない」新幹線駅
新富士駅は、東海道新幹線の17駅の中でも異色の存在です。他の鉄道路線と一切接続していないという、新幹線駅としては極めて珍しい特徴を持っています。最寄りの東海道本線・身延線の富士駅までは路線バスで約7分、車で約5分の距離があり、鉄道だけでの乗り換えはできません。1988年の開業時から「こだま」のみが停車する駅で、ひかりやのぞみは通過します。一見すると不便に思える駅ですが、実は周辺には富士山の絶景スポットが多数あり、パーク&ライド(自家用車で駅まで来て新幹線に乗り換える)方式で利用する地元住民にとっては重要な交通拠点です。駅名に「富士」と冠しているだけあり、ホームからの富士山の眺望は東海道新幹線の全駅の中でもトップクラスです。晴れた日には目の前に広がる雄大な富士の姿を堪能でき、写真撮影のために訪れるファンもいるほどです。
静岡駅はひかりが停まる県都の中心駅
静岡駅は静岡県の県庁所在地に位置し、東海道新幹線の中間駅としては比較的利用者の多い駅です。のぞみは通過しますが、毎時1〜2本のひかりが停車するため、東京から約1時間でアクセスできます。静岡県は東西に約155kmと長い県で、のぞみが1駅も停車しないことから「静岡県はのぞみがない」と冗談交じりに語られることもありますが、ひかりの停車があるため実際のアクセスはそれほど悪くありません。駅周辺には徳川家康ゆかりの駿府城公園や、安倍川もちの名店が点在しています。また、静岡は「お茶」の産地として日本一の生産量を誇り、駅周辺のカフェでは高品質な静岡茶を楽しむことができます。静岡おでんの専門店が集まる「青葉横丁」「青葉おでん街」も駅から徒歩圏内にあり、黒はんぺんや牛すじをだし粉で味わう独特のスタイルは、ぜひ一度体験していただきたいグルメです。
掛川駅と浜松駅の知られざる個性
掛川駅は1988年に開業した後発駅で、「こだま」のみが停車します。この駅のユニークな点は、在来線側の北口駅舎が木造であることです。「木の文化を大切にしたい」という地元の想いから建てられたもので、東海道新幹線の駅としては唯一の木造駅舎です。掛川城の復元天守や掛川花鳥園など、小さな街ながら見どころが豊富です。一方、浜松駅は静岡県西部最大の都市・浜松市の中心駅で、一部のひかりが停車します。浜松はヤマハ・カワイ・ローランドといった世界的な楽器メーカーの本拠地であり、「音楽の街」として知られています。駅近くの「浜松まつり会館」では、毎年5月の浜松まつりの大凧揚げに関する展示を見ることができます。また、浜松餃子は宇都宮と並ぶ「餃子の街」として有名で、円形に並べた焼き餃子の中央にもやしを添えるスタイルが特徴です。
静岡県内の6つの新幹線駅(熱海・三島・新富士・静岡・掛川・浜松)は、東海道新幹線の全17駅の約3分の1を占めています。県の東西が約155kmもあるため、東端の熱海から西端の浜松まで新幹線でも約45分かかります。「こだまに乗ると静岡が長い」と言われるのは、6駅すべてに停車するこだまの乗車体験から生まれた実感なのです。
名古屋・京都・新大阪|3大都市駅の完全ガイド

名古屋駅はのぞみで東京から約1時間40分
名古屋駅は東海道新幹線の中でも特に重要な中間駅で、のぞみ・ひかり・こだまのすべてが停車します。東京から最速約1時間34分、新大阪からは約50分でアクセスでき、中部地方の玄関口として1日約6万人の新幹線利用者が乗降しています。JR在来線(中央線・東海道線・関西線)に加え、名鉄線・近鉄線・地下鉄各線・あおなみ線が集結する中部最大のターミナルです。名古屋駅の新幹線ホームは14番線から17番線までの4面で、東京方面と新大阪方面の列車が頻繁に発着しています。駅周辺はJRセントラルタワーズやミッドランドスクエアなどの超高層ビルが林立し、「名駅」の愛称で親しまれる一大商業エリアとなっています。名古屋めしの代表格である味噌カツ・ひつまぶし・きしめんなどは駅構内の飲食店でも味わえるため、乗り換え時間を活用してグルメを楽しむビジネスパーソンも少なくありません。
京都駅は日本屈指の観光ターミナル
京都駅は、千年の古都への入口にふさわしい風格を持つ駅です。のぞみで東京から最速2時間15分、名古屋から約35分の距離にあります。現在の駅ビルは1997年に完成した原広司設計の近未来的なデザインで、地上16階・高さ約60mのガラスファサードは、古都のイメージとは対照的なモダンさで話題を呼びました。新幹線ホームは11番線から14番線で、JR奈良線・嵯峨野線・琵琶湖線・湖西線のほか、地下鉄烏丸線・近鉄京都線に乗り換えることができます。京都市内の観光地へはバスの利用が一般的で、駅前のバスターミナルからは金閣寺・清水寺・嵐山など主要観光地への路線バスが発着しています。インバウンド需要の回復に伴い、近年は外国人観光客の利用が急増しており、駅構内の案内表示は日本語・英語・中国語・韓国語の4カ国語に対応しています。京都駅では「551蓬莱」の豚まんが人気のお土産ですが、実は大阪の名物であるという豆知識も旅の話題になるでしょう。
新大阪駅は山陽新幹線との接続拠点
東海道新幹線の終着駅である新大阪駅は、山陽新幹線への乗り換え拠点として極めて重要な役割を果たしています。のぞみで東京から最速2時間21分で到着し、ここから山陽新幹線に乗り換えれば岡山・広島・博多方面へスムーズに移動できます。実際、のぞみの多くは東京〜博多間を直通運転しているため、乗り換え不要で西日本の主要都市にアクセスできるのが大きな利便性です。新大阪駅の構造は少し特殊で、在来線ホームが1階〜3階、新幹線ホームが3階に位置しています。JR京都線(東海道本線)・おおさか東線に加え、2023年には大阪メトロ御堂筋線の新大阪駅との連絡通路が改善され、梅田(大阪駅)方面へのアクセスが向上しました。なお、大阪の繁華街である梅田・難波・天王寺へはそれぞれ乗り換えが必要ですが、御堂筋線を使えば梅田まで約6分、難波まで約15分で移動可能です。
3駅で押さえておきたいお土産・グルメ情報
名古屋駅
味噌カツ・ひつまぶし・きしめん・天むす。駅弁は「名古屋コーチン味噌カツ弁当」が人気。
京都駅
抹茶スイーツ・京漬物・八つ橋。「中村藤吉本店」の抹茶パフェは行列必至の名物。
新大阪駅
たこ焼き・551蓬莱の豚まん・りくろーおじさんのチーズケーキ。改札内の「エキマルシェ」が便利。
各駅とも駅ナカの商業施設が充実しているため、乗車前の短い時間でも十分にご当地グルメやお土産を楽しめます。特に新大阪駅の「551蓬莱」は新幹線車内への持ち込みに関して「匂い問題」が度々話題になりますが、それだけ多くの人に愛されている証拠とも言えるでしょう。
岐阜羽島・米原・豊橋・三河安城|利用者が少ない駅の存在理由

岐阜羽島駅は岐阜県唯一の新幹線駅
岐阜羽島駅は、岐阜県内にある唯一の新幹線停車駅です。1日の利用者数は約5,641人(令和5年度)で、東海道新幹線の全17駅の中では下から2番目に少ない数字です。「なぜ岐阜市ではなく羽島市に駅が作られたのか」という疑問はよく語られる話題で、当時の政治家・大野伴睦の政治的影響力によるものだという「政治駅」説が広く知られています。しかし実際には、用地確保の容易さや建設コストの問題、名古屋〜京都間の距離を考慮した技術的な判断も大きく影響していました。現在、岐阜羽島駅は団体旅行で新幹線からバスに乗り換えて高山・白川郷・郡上八幡方面へ向かう拠点として機能しており、インバウンド観光客の利用も増加傾向にあります。名鉄竹鼻線の新羽島駅と隣接しており、名鉄線経由で岐阜市内や名古屋方面にもアクセスできます。
米原駅は北陸方面への重要な乗り換え拠点
米原駅は滋賀県米原市に位置し、東海道新幹線とJR北陸本線(琵琶湖線)の乗り換え駅として重要な役割を果たしています。北陸新幹線が敦賀まで延伸した現在でも、しらさぎ(名古屋〜敦賀)や在来線を利用して滋賀県北部・福井県方面へ向かう際の乗り換え駅として機能しています。米原駅に停車するのはひかりの一部とこだまで、のぞみは通過します。ひかりの停車は1日に数本程度のため、利用する際は時刻表を事前に確認しておくことが必要です。米原は「近江」の入口であり、駅周辺では近江牛を使ったグルメが楽しめます。また、意外と知られていませんが、米原はJR東海とJR西日本の境界駅でもあります。東海道新幹線はJR東海が運行していますが、在来線の米原駅はJR西日本の管轄で、両社の境界がこの駅に設定されています。冬場は関ヶ原付近の積雪により新幹線のダイヤが乱れることがあり、この天候リスクも米原駅利用者にとっては注意すべきポイントです。
豊橋駅は東三河地域の交通結節点
豊橋駅は愛知県豊橋市に位置し、東三河地域の中心的な交通拠点です。一部のひかりが停車するため、東京から約1時間20分でアクセスできます。JR東海道本線・飯田線、名鉄名古屋本線、豊橋鉄道渥美線・市内線が乗り入れており、路面電車が走る街としても知られています。豊橋は「ちくわ」の生産量が日本一で、特にヤマサちくわは江戸時代から続く老舗です。また、毎年10月に開催される「豊橋まつり」では、手筒花火の迫力ある実演が見られます。手筒花火は三河地方独自の伝統で、抱えた筒から火の粉が噴き上がる勇壮な姿は一見の価値があります。豊橋駅は名古屋駅のわずか1駅手前(新幹線基準)に位置していますが、名古屋とは異なる独自の文化圏を持っており、カレーうどんにとろろをかけた「豊橋カレーうどん」などのユニークなご当地グルメも楽しめます。
三河安城駅は東海道新幹線で最も利用者が少ない駅の一つ
三河安城駅は、1988年に開業した後発駅で、「こだま」のみが停車します。1日の利用者数は約3,432人(令和5年度)で、東海道新幹線の全駅の中で最も少ない水準です。名古屋駅からわずか1駅(約6分)の距離にあるため、「名古屋駅で乗降すればいいのでは」という声もあり、存在感が薄い駅として語られることも少なくありません。しかし、地元の安城市やその周辺地域の住民にとっては、名古屋駅の混雑を避けて新幹線に乗車できる貴重なアクセスポイントです。安城市はデンマークの農業を模範として発展したことから「日本のデンマーク」と呼ばれ、農業が盛んな地域です。毎年8月に開催される「安城七夕まつり」は日本三大七夕祭りの一つに数えられ、約100万人の来場者で賑わいます。こだまに乗ると三河安城を通過するのぞみを待つために数分間停車することがあり、このときに車内アナウンスで「三河安城」と連呼されるため、地名だけは全国的に知られているという面白い現象が起きています。
東海道新幹線の車両の歴史|0系からN700Sまでの進化

初代0系が切り開いた「夢の超特急」時代
東海道新幹線の記念すべき初代車両が0系です。1964年の開業から2008年の引退まで、約44年間にわたって活躍した日本の鉄道の象徴的存在です。丸みを帯びた流線形の先頭部は「団子鼻」の愛称で親しまれ、白地に青のラインというカラーリングは「新幹線」のイメージそのものでした。最高速度は時速210kmで、当時としては世界最速の営業速度です。0系は東京〜新大阪間を4時間(のちに3時間10分に短縮)で結び、日本の経済成長を支える大動脈としての役割を果たしました。車内設備は食堂車やビュフェ(軽食堂)が備えられ、窓側には灰皿が設置されるなど、現在とは全く異なる車内文化がありました。0系の登場は世界の高速鉄道の先駆けとなり、フランスのTGVやドイツのICEの開発にも大きな影響を与えたと言われています。0系は総計3,216両が製造され、鉄道車両としては日本最多の製造数を記録しています。
300系で登場した「のぞみ」と270km/h時代
1992年(平成4年)3月14日、東海道新幹線に革命的な変化が起こりました。最高速度270km/hで走る300系車両が投入され、新しい列車種別「のぞみ」の運行が開始されたのです。0系の210km/hから一気に60km/hもの速度向上を実現した300系は、軽量化技術の結晶でした。アルミ合金製の車体を採用し、0系と比べて約25%の軽量化に成功。東京〜新大阪間の所要時間は2時間30分に短縮され、日帰りビジネスの可能性を大きく広げました。その後、700系(1999年〜)では乗り心地の向上と車外騒音の低減が図られ、カモノハシのような独特の先頭形状で話題を呼びました。300系は2012年に引退、700系も2020年に東海道新幹線から引退し、それぞれの世代が新幹線の進化を支えてきた功績は計り知れません。
N700系の車体傾斜技術で2時間25分を実現
2007年(平成19年)7月1日から営業運転を開始したN700系は、東海道新幹線の走行性能を飛躍的に向上させた画期的な車両です。最大の技術的革新は車体傾斜装置の採用で、台車の空気バネを利用して車体を最大1度傾けることにより、半径2,500mのカーブを270km/hで通過できるようになりました。従来の700系ではカーブで250km/h程度に減速していたため、この技術により東京〜新大阪間の所要時間は2時間25分に短縮されました。また、N700系では全座席にコンセントが設置され(窓側席を中心に)、車内無線LANサービスも導入されるなど、ビジネス利用の利便性が大幅に向上しました。改良型のN700A(2013年〜)では定速走行装置やブレーキ性能の向上が図られ、さらに安定した運行が実現しています。N700系シリーズは東海道新幹線の主力車両として、現在も多くの列車に使用されています。
最新型N700Sの革新的な機能
N700S(「S」はSupremeの頭文字)は2020年7月1日から営業運転を開始した最新鋭車両です。13年ぶりのフルモデルチェンジとなるN700Sは、走行性能・快適性・安全性のすべてにおいて大幅な進化を遂げています。最大の特徴はバッテリー自走システムの搭載で、停電時でも蓄電池の電力で低速走行が可能となり、トンネル内での停車リスクを軽減しています。また、全座席(普通車を含む)にコンセントが設置され、グリーン車ではさらに快適なリクライニングシートが導入されました。照明にはLEDが採用され、車内の明るさを細かく調整できるようになっています。さらに2026年度には、N700Sの一部車両に完全個室タイプの座席が導入される予定です。1編成あたり2室の個室が設けられ、個室専用Wi-Fiやレッグレスト付きリクライニングシート、個別調整可能な照明・空調・放送設備を備える予定で、グリーン車を超える最上級のサービスとして期待が高まっています。
ドクターイエロー引退とN700Sへの検測機能移管
東海道新幹線のファンにとって衝撃的なニュースが、ドクターイエローの引退です。正式名称「923形電気軌道総合試験車」は、その鮮やかな黄色い車体から「ドクターイエロー」の愛称で親しまれ、「見ると幸せになれる」という都市伝説まで生まれるほどの人気車両でした。JR東海が保有するT4編成は2025年1月に検測運転を終了し、約半世紀にわたる東海道新幹線での活躍に幕を閉じました。一方、JR西日本が保有するT5編成は2027年以降に検測を終了する予定です。後継となる検査専用車は新造せず、N700Sの営業車両に検測機能を搭載する方式に切り替えられます。営業列車として旅客を乗せながら線路や架線の状態をモニタリングできるため、検測頻度の向上とコスト削減を同時に実現できるメリットがあります。JR東海は「営業車での検測精度はドクターイエローとほぼ同等」と説明しており、安全性は維持されます。
東海道新幹線の車両の最高速度は開業以来、210km/h(0系)→220km/h(100系)→270km/h(300系)→285km/h(N700A)と段階的に向上してきました。しかし、東海道新幹線には急カーブが多く存在するため、線路の構造上285km/hが限界とされています。一方、東北新幹線のE5系「はやぶさ」は320km/hで走行しており、直線区間の多い東北新幹線との速度差はこの線路条件の違いによるものです。
東海道新幹線をもっと便利に使うコツ

自由席と指定席はどちらがお得か
東海道新幹線の座席選びで最初に悩むのが「自由席」と「指定席」の選択です。のぞみの場合、指定席と自由席の差額は約530円〜約850円(繁忙期・閑散期で変動)で、この差額で確実に座席が確保できると考えればコストパフォーマンスは悪くありません。自由席は1号車〜3号車に設定されており、繁忙期には長い行列ができることもあります。東京駅始発であれば並べば座れますが、品川や新横浜から乗車する場合は満席のリスクがあるため、確実に座りたい方は指定席がおすすめです。なお、2025年3月15日のダイヤ改正からのぞみの自由席は従来の3両から2両に削減される予定で、自由席の競争はさらに激しくなることが予想されます。一方、こだまは自由席が多く設定されているため、繁忙期でも比較的座りやすいのが特徴です。「ぷらっとこだま」を利用すれば、指定席でものぞみ自由席より安く乗車できる場合もあります。
富士山が見える座席はどっち側?
東海道新幹線に乗るなら一度は楽しみたいのが富士山の車窓です。東京から新大阪方面に向かう場合、富士山が見えるのは進行方向右側のE席(3人掛けの窓側)です。逆に、新大阪から東京方面の場合はA席(2人掛けの窓側)になります。富士山が最もよく見えるのは三島駅〜新富士駅の間で、新富士駅通過の前後約5〜10分間がベストタイミングです。ただし、天候によっては雲に隠れて見えないことも珍しくありません。統計的には冬場(12月〜2月)が空気が澄んで最も見える確率が高く、夏場は雲やかすみで見えにくい日が多くなります。また、東京方面行きの場合、新富士駅から三島駅にかけての区間ではA席側に富士山が見え、さらに小田原付近でも天候次第で再び姿を現すことがあります。なお、富士山が見えるタイミングで車内アナウンスが入ることはないため、事前に時刻表で通過時刻を確認しておくとよいでしょう。
2026年度に登場する個室座席とは
JR東海は、東海道新幹線のN700S車両の一部に完全個室タイプの座席を導入し、2026年度中にサービスを開始する予定です。かつて100系「グランドひかり」に設定されていた個室以来、東海道新幹線における個室サービスの復活として大きな注目を集めています。個室には個室専用Wi-Fi、レッグレスト付きリクライニングシート、個別に調整できる照明(明るさ)・空調(風量)・放送(音量)などが備えられる予定です。1編成あたり2室という少数設定のため、予約争奪戦になることは確実視されています。ターゲットとして想定されているのは、オンライン会議を周囲を気にせず行いたいビジネスパーソンや、プライバシーを重視する利用者、ゆっくりくつろぎたい旅行者などです。料金はグリーン車やS Work席(ビジネス向けシート)より高額になる見通しで、さらに2027年度には半個室型の上級クラス座席も導入される計画が進んでいます。
スマートEXとエクスプレス予約の違い
東海道新幹線をお得に利用するなら、オンライン予約サービスの活用が欠かせません。現在、JR東海が提供する主な予約サービスには「スマートEX」と「エクスプレス予約」の2種類があります。スマートEXは年会費無料で、手持ちの交通系ICカード(SuicaやPASMOなど)を登録するだけで利用開始できる手軽さが魅力です。割引額は200円程度とわずかですが、駅の窓口に並ぶ必要がなく、スマートフォンから簡単に予約・変更ができます。一方、エクスプレス予約は年会費1,100円(税込)がかかりますが、割引額が大きく、東京〜新大阪間で約1,100円以上安くなるため、年に1回以上利用する方は元が取れる計算です。さらに、エクスプレス予約会員限定の「EX早特」シリーズでは、乗車日の3日前〜21日前までの予約で大幅な割引が適用されます。どちらのサービスも発車時刻の4分前まで予約変更が可能で、急なスケジュール変更にも柔軟に対応できるのがありがたいポイントです。
💡 予約サービスの選び方ヒント
年に1〜2回程度の利用ならスマートEX(年会費無料)で十分。月1回以上のヘビーユーザーならエクスプレス予約(年会費1,100円)がお得です。EX早特21(21日前予約)ならのぞみ東京〜新大阪が12,000円台になることもあり、通常料金(14,720円)と比べて約2,000円以上の節約になります。
東海道新幹線の未来|リニアと次世代サービス
リニア中央新幹線の建設と東海道新幹線への影響
東海道新幹線の将来を語る上で欠かせないのが、リニア中央新幹線の存在です。品川〜名古屋間を最速約40分で結ぶ計画で、最高速度は時速505kmに達します。当初は2027年の開業を目指していましたが、静岡県内での大井川の水資源問題をめぐるJR東海と静岡県の交渉が長期化し、開業時期は大幅に遅延しています。リニア中央新幹線が開業すれば、東京〜名古屋間のビジネス利用の多くがリニアにシフトすると予想されており、その分東海道新幹線には「余裕」が生まれます。JR東海はこの余裕を活用して、のぞみの通過駅にも速達列車を増発する可能性を示唆しており、特に静岡県内の各駅への利便性向上が期待されています。また、リニアの品川〜名古屋〜大阪の全線開業により、東海道新幹線は「中距離・観光利用」にシフトし、各駅停車タイプの列車が充実するのではないかという見方もあります。
N700Sの進化と将来の車両計画
現在の最新車両であるN700Sは、今後も改良が続けられる予定です。2026年度の個室座席導入に続き、2027年度には半個室型上級クラス座席の導入が計画されています。さらに、2026年度以降に増備されるN700Sの一部にはドクターイエローに代わる検測機能が搭載され、営業列車として走りながら線路や架線の状態を常時モニタリングする体制が整備されます。将来的には自動運転技術の導入も検討されており、2028年頃をめどに開発中の次世代車両には自動運転機能の搭載が目標とされています。東海道新幹線は開業から60年以上が経過していますが、技術革新のスピードは衰えるどころか加速しており、安全性・快適性・環境性能のすべてにおいて進化を続けています。リニア開業後も東海道新幹線は廃止されることなく、両路線が補完し合いながら日本の大動脈を支え続けるでしょう。
関ヶ原の雪対策と防災への取り組み
東海道新幹線の運行上の最大の課題の一つが、関ヶ原付近の積雪です。名古屋〜京都間の岐阜羽島〜米原付近は日本海側の気候の影響を受けやすく、冬場には積雪によるダイヤ乱れが発生することがあります。JR東海はこの対策として、スプリンクラーによる散水消雪装置を線路沿いに設置し、さらに車両の台車に付着した雪を高圧水で洗い流す装置も各所に配備しています。それでも大雪の際には車体に付いた雪が走行中に氷塊となって落下し、バラスト(砕石)を跳ね上げて車体を傷つける「バラスト飛散」が発生する恐れがあるため、徐行運転を余儀なくされることがあります。この冬場のリスクは、東海道新幹線が建設された1960年代には想定されていたものの、完全な解決には至っていません。地球温暖化の影響で近年は大雪の頻度が変化していると言われますが、冬季の東海道新幹線利用者は、関ヶ原付近の天候にも注意を払っておくとよいでしょう。
東海道新幹線60年の安全記録とその秘訣
東海道新幹線は1964年の開業以来、乗客の死亡事故ゼロという世界に類を見ない安全記録を維持し続けています。累計輸送人員が70億人を超えているにもかかわらず、この記録が守られている背景には、徹底した安全管理体制があります。まず、線路上のすべての踏切が排除された「完全立体交差」の構造が基盤にあり、自動車や歩行者との接触事故のリスクがゼロです。さらに、地震発生時に新幹線を緊急停止させる「早期地震検知システム(ユレダス)」は1992年から導入され、P波(初期微動)を検知して本震が到達する前に送電を停止する仕組みです。また、車両の定期検査は30日ごとの「仕業検査」から2年半ごとの「全般検査」まで複数段階に分かれており、わずかな異常も見逃さない体制が敷かれています。ドクターイエローに代わるN700Sの営業車検測は、この安全管理をさらに進化させるもので、日常的に線路状態をモニタリングすることで異常の早期発見が可能になります。
まとめ
📌 東海道新幹線停車駅のポイント総まとめ
✓ 東海道新幹線は東京〜新大阪の515.4km・全17駅を結ぶ日本最大の高速鉄道路線
✓ のぞみの停車駅は6駅(東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪)、最速2時間21分
✓ ひかりは停車パターンが複数あり、中間駅の一部にも停車する
✓ こだまは全17駅に停車、「ぷらっとこだま」で格安利用も可能
✓ 1964年の開業以来、乗客の死亡事故ゼロという世界最高水準の安全記録を維持
✓ 2025年にドクターイエロー(T4編成)が引退し、N700Sの営業車検測に移行
✓ 2026年度にはN700Sに完全個室座席が登場予定
東海道新幹線は1964年の開業から60年以上の歴史を持ち、その間に車両は0系からN700Sへと5世代にわたって進化を遂げてきました。全17駅にはそれぞれ独自の歴史と個性があり、のぞみが通過する小さな駅にも魅力的なストーリーが隠されています。
特に意外と知られていないのが、静岡県内に6駅もの新幹線駅があること、三河安城駅がのぞみの通過待ちで全国的に知名度を上げたこと、そして東海道新幹線の実際の距離と運賃計算の距離が37km以上も異なることではないでしょうか。これらの豆知識は、次に新幹線に乗る際の会話のネタとしてもきっと役に立つはずです。
リニア中央新幹線の開業を見据えつつ、N700Sの個室座席導入や営業車検測への移行など、東海道新幹線は今なお進化を続けています。日本が世界に誇るこの高速鉄道の魅力を、ぜひ次の旅行や出張で体感してみてください。

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